横浜本牧フットボールマニアックス

日本に来て3ヶ月、ロリス ティネッリ、J3年間最優秀ゴール賞を受賞【コラム】

2022年11月21日
(PHOTO,TEXT・佐藤功)

「おはようございます」

ロリス ティネッリの第一声は、日本語だった。

11月21日、J3リーグアウォーズが開催。最優秀選手賞、最優秀監督賞、ベストイレブンなど様々な表彰が行われているなか、ロリスが決めた得点が最優秀ゴール賞に選ばれた。

「今年のJ3最優秀ゴール賞に選ばれて大変光栄に思っています」

スーツが良く似合う彼は、フランス語でその喜びを伝えてくれた。

ロリスが日本にやって来たのは9月上旬、第23節・岐阜戦が終わった頃。23歳の若者は、ヨーロッパの海に面していない国・ルクセンブルグから、アジアの海に囲まれた国・日本にやって来た。

「すごく親切な人が多くて、良い人ばかりですね」

星川敬監督と英語で語り合い、松井大輔とフランス語で話し合う。彼はすぐに初めての日本、初めての横浜に馴染んでいった。

かく言う彼も、すごく良い人。この最優秀ゴール賞になった9月の月間ベストゴールを受賞した時、「ゴール オブ ザ マンス」とサムアップしながらカタカナ英語で声をかけると、「Thank you」と照れ臭そうに両手を合わせてお辞儀をしてくれたこともあった。練習のちょっとした合間には、だいたいリフティング。時には、ゴールマウスに石井僚を立たせPKの勝負をする。そのPK戦に勝った彼は、石井の肩を叩きながら「My frieds」と微笑んでいたりもしていた。ワンプレー、ワンプレーに拍手を送り、常に仲間を称える好青年である。

その彼が初めてJのピッチに立ったのは、来日して数日後のことだった。

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