横浜本牧フットボールマニアックス

【無料】育てて楽しい、食べておいしい。西山峻太のY.S.C.C.ファームへの想い

2022年11月3日 横浜
(PHOTO,TEXT・佐藤功)

時刻は12時ごろ、練習取材が終了。選手、監督から興味深いコメントも頂いた。さあ、今夜もがんばろう。と思いながら、ちょっと寄り道。関内の駅で途中下車をし、馬車道方面へと向かって行く。

本日11月3日は祝日、文化の日。賑やかな街では「第15回関内フード&ハイカラフェスタ 〜関内の屋外で秋の味覚祭り〜」が行われている。そこにY.S.C.C.もブースを出展。「関内路上プロレス開催」というチラシの文言に心が揺らぎながらも、YSロゴがある場所へとたどり着く。

ズラリと並ぶYSグッズ。ユニフォームはもちろんハマピィの分身も置いてある。その横にあるのがこのクラブの特徴、本日採れたてY.S.C.C.ファームの野菜である。キャベツ、水菜、ブロッコリー、さらには聞き馴染みのないスイスチャードなど、多種多量の品ぞろえ。それらは、Y.S.C.C.の選手によって育てられている。ちなみに、長ネギは午前中に売り切れたらしい。

Y.S.C.C.ファームは、昨年の2021年8月17日に発足。

・眠っている土地を蘇らせる
・子どもたち、ファンの皆様に農業に興味関心を持ってもらう
・横浜で育った野菜を皆様に食べてもらう

この3つの願いを胸に、横浜の農家と協力しながらY.S.C.C.の選手が野菜を育てている。昨シーズン終了後の12月には、「第1回じゃがいも収穫祭inY.S.C.C.ファーム」を実施。サポーターと共に土まみれになった後に食べた焼きイモは格別だった。また今年の3月には神奈川大学サッカー部も参加。Made in YOKOHAMAの野菜は、着実に広がっている。

そのY.S.C.C.のブースに、さっきまでサッカーのトレーニングをしていた彼がやってくる。Y.S.C.C.ファームの中心人物のひとり、西山峻太である。

「選手が作っているわけですから、やらないと」

そう話す彼は、「野菜いかがですか」とさっそく道行く人に声をかける。そして、足を止めてくれたご婦人と談笑、「サッと茹でて」と今夜の晩御飯のアドバイスをする。それはこの野菜を育てた張本人、西山が実践したオススメのレシピである。

それが彼の言う「やらないと」という意味。野菜を作るだけではダメ。野菜を売るだけでもダメ。育てた野菜を、おいしく食べてもらうのが一番。彼はその最後に至るところまで実践していた。

サッカーも同じなんだろうな、90分をおいしく味わってもらうわけだから。その西山たちの想いが詰まった大地の恵み、Y.S.C.C.ファームの野菜をご賞味あれ。

そんな締めのフレーズを考えながら「ここで路上プロレスやってるらしい」と話しかけると、「いや、知らないですよ」と彼は笑いながらツッコんでくれた。

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