横浜本牧フットボールマニアックス

選手とサポーターが被災地・長野に届けた、サッカーにできること【J3第26節・vs長野(延期分)】

2019年10月31日 長野
(TEXT・佐藤功)

2019明治安田生命J3リーグ 第26節
AC長野パルセイロ 3―0 Y.S.C.C.横浜
2019年10月31日(木) 長野Uスタジアム 入場者数:1,434人

[得点]
48′ 長野 木村裕
71′ 長野 木村裕
88′ 長野 三上陽輔

▼サッカーができる大切なこと

始まってすぐの4分、佐川は長野の齋藤との1対1の局面をしっかりと前に出て抑えた。続く前半20分の東のシュートは、宗近がブロックした。長野は最初から積極的だった。攻守の切り替えも速く、YSはボールを前に運ぶことができない。その立ち上がりの長野の勢いをしっかりと耐えきった。序盤のピンチを抑えたYSは、徐々に攻撃のターンへと入った。

佐藤の累積警告で空いた中盤の一角には大泉が入り、河野と縦の関係を築く。その大泉が移動したことで空いた左SBを西山が入った。でもメンバーは違ってもYSの個性は変わらない。西山と河野の両SBは高いポジションを取りチャンスを作った。だが、それを良しとしない長野は、GK佐川にもプレッシャーをかけ始めた。

好ゲームである。互いにサイドのスペースを突き、中央も制しようとしている。その均衡が破れたのは後半の3分のセットプレー、YSはCKからの失点をしてしまった。同点に追いつこう、逆転をしようというYSは田場、古山といった攻撃陣を投入。さらに長身のCB、チョン ハンチョルを前線のターゲットとして投入した。だが、YSは得点を奪うことはできなかった。

試合後、YSの選手、スタッフ一同はセンターラインに並び、長野サポーターの方を向く。その姿に長野サポーターからは「Y.S.C.C.」コールが贈られた。そしてYSサポーターも、長野の選手たちに「AC長野」コールを贈る。長野の選手たちは拍手で応えていた。

悔しい敗戦ではある。でも大切なことがある。シュタルフ監督の胸には「がんばろう長野」という文字があった。

 

被災された方々の地で好ゲームを魅せれた

シュタルフ悠紀リヒャルト 監督

中3日でしたが、一生懸命準備して強度の高いアグレッシブなゲームをしようということで臨みました。

結果は死ぬほど悔しいですし、リベンジされてしまって、応援に駆けつけてくれたサポーター、横浜から応援してくれている我々のサポーターには大変申し訳ない結果になってしまったんですけれども、ここの被災された方々の地で好ゲームを魅せるという目標は達成できたかなと思います。

長野さんの時間帯もあれば我々の時間帯もあり結果的に3点という大きくスコアは離れてしまったんですけれども、長野さんの底力を引き出すことが出来た試合だと思いますし、きっと地元の方々も長野の選手のプレーをみて元気をもらえたのかなと思います。底力を引き出せたことを誇りに思って、次に繋げられるように一生懸命トレーニングしていきたいと思います。

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