デイリーホーリーホック

「長尾選手が石塚小学校で『Make Future Project』を実施。何事もポジティブに楽しみ諦めないことの大切さを伝える」【HHレポート】※無料記事

【写真 米村優子】

水戸ホーリーホックが社会貢献活動の一環として子ども向けに実施するプログラム「Make Future Project」。
シーズンオフは主にトップチームの選手が学校に訪問し、原体験を通じて子ども達に様々な気づきの機会を与えながら、⼈間⼒の向上に働きかけて生きる⼒を育む「人間力を育む授業」が実施されています。
爽やかな秋晴れが広がった11月19日、長尾優斗選手が城里町立石塚小学校の5年生59人とレクリエーションで交流し、挫折しても諦めないことや何事もポジティブに楽しむ気持ちの大切さについて語りました。

【写真 米村優子】

練習拠点のアツマーレを有し、ホームタウンの中でも重要な自治体の一つである城里町。
校庭を取り囲む柵に横断幕が常に掲出され、給食の牛乳でもお馴染みのホーリーホックは、石塚小学校の児童にとって身近なプロサッカークラブです。
元々サッカーに取り組んでいる児童も多く、「何歳でしょうか?」「出身はどこでしょうか?」など長尾選手に関するクイズでスタートしたレクリエーションから興味津々の様子。
数十メートル先に立つ教諭まで正確にロングパスを蹴ったり、児童らが本気で奪いに来る中でボールをキープするデモンストレーションでは、「すげぇ!」「上手い!」とプロの技に驚きと称賛の声が響き渡ります。
鬼役の長尾選手にボールを取られないように児童がドリブルでひたすら逃げるウォーミングアップ後は、30人対29人の大集団によるクラス対抗のミニゲームを実施。
長尾選手は時間差で両チームに加わり、颯爽と高速ドリブルで抜け出して、児童達を翻弄します。
多くの児童達が「もっとやりたい!」と試合の続行を希望すると、3分間の長尾選手や水戸スタッフ、教諭の大人チーム対5年生チームの対抗戦が行われ、数的優位で圧倒した5年生チームが0-4で完封勝利を収めました。

【写真 米村優子】

たくさんのチャレンジ、失敗、成功、笑顔が生まれたレクリエーションを終えた後、長尾選手は体育館で講演を実施しました。
5歳からサッカーを始め、ガンバ大阪の下部組織に憧れた小中学校時代、そして実際に加入してJリーガーデビュー果たした高校時代など、大卒でプロになるまで夢を追い続けた17年間を振り返ります。

【写真 米村優子】

最初のターニングポイントは高校時代。
念願のガンバユースに入り、プロへの道に近付いたと喜んだ矢先、同学年の選手とのレベル差に愕然とした過去に触れ、「自分だけ試合に出られない状況が続いて、本当に苦しくて諦めようかなと思ったこともあります。でも踏ん張って、歯を食いしばって、プロになりたいと夢を持ち続けました」と語ります。

【写真 米村優子】

高校時代にJ3デビューしましたが、プロで通用するには技術とフィジカルがまだまだ足りないと痛感し、関西学院大学に進学することを決めた長尾選手。
大学時代はBチームでプレーした苦難の時期もあり、「夢を追う上で、全てが上手くいく訳ではありませんでした。でも、『この夢を叶えてやる!』という強い気持ちを持って、這い上がる力、もう1回やり続ける力がすごく大事でした」と高校時代と同様に夢を諦めなかったエピソードを明かします。

【写真 米村優子】

そして、大学3年の終盤に水戸への内定が決定。
プロ選手になる夢を叶えた瞬間は「ずっとプロ選手になりたくて、サッカーに人生を捧げてきたので、めちゃくちゃ嬉しかったです。自分だけではなく、支えてくれた家族、指導してくれたコーチ、自分に関わる全ての人達がすごく喜んでくれて、サッカーをやっていることで周囲の人に感謝を伝えられる機会がたくさんありました。プロ選手になれて本当に良かったなと思います」と喜びを語っていました。

【写真 米村優子】

未来ある児童らに向けて、「夢がある人もない人も、誰でも挫折する時や上手くいかない時は絶対に来る。その時に諦めてしまうのか、ここでもう1回頑張ろうと思えるのかがすごく大事。また、何事も楽しむ気持ちもすごく大事で、嫌だな、やりたくないなと思ったことでも、それを楽しんで、ポジティブに前向きに考えることで、人として成長もできます。この先、それを忘れずに歩んでいって欲しいなと思います」と熱いメッセージで締め括りました。

【写真 米村優子】

児童から「夢をずっと追いかけることが大事だと思いました」「夢を諦めない気持ちの大切さがよく分かりました」「夢をずっと追いかけていた優斗選手がカッコいいと思いました。自分もプロ選手になる夢を追いかけます」と感想が寄せられると、長尾選手は自分の言葉に耳を傾けてくれた一人ひとりに感謝を伝えていました。

最後は児童全員とハイタッチをして、スタジアムなどで再会を約束していた長尾選手。
「グラウンドであれだけ笑顔でボールを蹴ってくれて、本当に純粋にサッカーを楽しんでくれた様子が伝わって来て、自分もすごく楽しくて刺激をもらいました。後半は逆にすごく真面目な顔も見られて、自分の夢について語っている時にすごく真剣に聞いてくれました。夢を追い続けたいと言ってくれる人がたくさんいたのも嬉しかったです。自分が来たことで一人でも多くスタジアムに足を運んでくれるといいですし、プロ選手になりたいという夢を持ってくれれば嬉しいです。石塚小学校の子ども達のためにも頑張らなければと奮い立たされましたし、来季はもっと結果にこだわっていきたいと感じました」と逆にパワーをもらった様子。

【写真 米村優子】

来季については、「今季は本当に苦しい時期もありましたが、苦しい時期に何ができるかが大事。口にすると自分の中でまた再認識できたので、また新たな気持ちで一から頑張ろうと思っています」と意気込みを語りました。

【写真 米村優子】

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