「『こうがく祭』で茨城大学×水戸ホーリーホック×JX金属のコラボイベント開催。JX金属ホールでジュビロ戦パブリックビューイング実施」【HHレポート】※無料記事
11月4日、日立市成沢町にある茨城大学日立キャンパスの学園祭「こうがく祭」で「茨城大学×水戸ホーリーホック×JX金属」のコラボイベントが実施されました。
水戸ホーリーホックは茨城大学と2013年から連携協力に関する協定を締結。
トップパートナーのJX金属は茨城大学工学部と今年7月に包括連携協定を締結したことから、今回のコラボレーションが実現しました。
JX金属ホール(E1棟10番教室)では茨城大学×水戸ホーリーホック×JX金属スペシャルコラボトークショー「データサイエンスが日本サッカーを強くする!?」が開かれました。
トップチームのプレーを分析し、「工学×サッカー」で勝利を掴む研究をする茨城大学大学院理工学研究科の今田有哉さん、その指導をしている鈴木智也教授、細川淳矢CRCが登壇しました。
今田さんの研究は、選手視点の動画を分析し、場面場面で勝利に最も近いパスコースを導き出すシステムの開発。
例えば、映像を一時停止すると、味方と敵の選手の前後左右の距離間、その間のスペースなどから、パスの道筋とそのスコアが画面に表示されます。
将棋や囲碁の対局でAIが勝率を予測するように、スコアが高い道筋の方が局面を打開でき、勝利に近付くパスコースとなります。
このシステムが完成すれば、選手は練習やゲームを動画でフィードバックする際、客観的なデータで振り返ることができ、それを活かすことで、より精度の高いプレーを実践できるようになるとのこと。つまり、日本のサッカー全体が強くなることが期待されます。
鈴木教授は「スポーツとデータサイエンスは相性が良いです。こういった可視化する技術でよりスポーツが楽しくなります」と語っていました。
今田さんは今回、永長鷹虎選手と内田優晟選手にアクションカメラのGoProを額に付けて貰い、4対4を実施した時の動画を分析したものを一部披露。
一時停止すると、A、B、Cの3つのパスコースが表示され、参加者にどのコースが一番良いパスかを当ててもらうクイズを実施しながら、自身の研究を発表していました。
「現在は60%の出来」と自身の研究を評する今田さん。
細川CRCは「選手はフェイントのために、わざと視線を外す場合もある。プレーを俯瞰した動画も同時に分析した方が、より精度の高いシステムになるのでは?」とプロ視点のアドバイスをしていました。
トークショー後は、磐田戦のパブリックビューイングがそのままJX金属ホールで実施されました。
茨城大学水戸ホーリーホック応援ネットワークの大旗や机に用意された紙の旗が振られる中、80名を越えるファンサポーターが今季最後のアウェイ戦を見守りました。
ハーフタイムには細川CRCへの質疑応答コーナーがあり、3失点を喫した前半戦を振りました。
「クロスを入れない理由は?」「横パスやバックパスが多く、縦に入れる回数が少ないのはなぜ?」などサポーターから忌憚のない意見や質問が寄せられ、細川CRCは一つひとつの質問に対して、ゲームの解説を交えて丁寧に回答していました。
最終的に5失点の大敗をして、重い空気感に包まれていましたが、細川CRCは「後半の闘い方のイメージを持って、次の清水に挑んで貰いたいですね。次は清水の昇格を防ぐという大事な役目があります。相手の監督にいい顔をさせないように、皆さん心を入れ替えて、応援をよろしくお願いします」とポジティブに呼びかけていました。
また、キャンパス内でのテニスコートでは、サッカースクール日立校のスクールコーチらがサッカー体験イベントを実施。
参加した子どもたちは、秋晴れの中、バウンドしたボールを飛び越えたり、コーンにボールを当てたりと触れて蹴って、サッカーボールに慣れ親しんでいました。