デイリーホーリーホック

「地域の子どもたちに新たな一歩を踏み出す原体験を。小学校高学年向けの『ドイツ語サッカー教室』が初開催」【HHレポート】※無料記事

【写真 米村優子】

9月2日、城里町「アツマーレ」で小学校高学年対象の「ドイツ語サッカー教室」が開催されました。
水戸ホーリーホックが今年4月にドイツ・ブンデスリーガ2部所属のハノーファー96と育成業務提携を結んだことを機に、ドイツをより身近に感じながら、サッカーを通じて外国語を学ぶ楽しさを体験してもらおうと初めて開かれ、スクール生を中心に参加した15名は、日常会話やサッカー用語の単語を学んだ後、実際にドイツ語を発しながら楽しくボールを蹴って汗を流しました。

【写真 米村優子】

ドイツ語サッカー教室は、まず室内での座学からスタート。
講師はスクール普及コーチ兼新規事業担当兼C&L監督の竹内健人さん。
日本体育大学卒業後、GW Welldorf、FC Düren Niederau、SV Rottのクラブを渡り歩いてドイツ下部リーグで5年間プレーした経験を持ち、昨年9月の東京ヴェルディ戦ではレオナルド・ブローダーゼン選手の通訳をするなど、ドイツ語が堪能なスクールコーチです。

【写真 米村優子】

地図でドイツの場所をチェックした後、日本から飛行機で何時間かかるかクイズが出題されると、子どもたちは15時間もかかるドイツの位置をしっかりと確認。
一番覚えて欲しいドイツ語として「Sehr gut!(ゼアグート)」という相手を褒め称える時に使う言葉が最初に紹介されると、サッカーの意味を現す「Fussball(フースバル)」、はい、いいえ、挨拶など会話の基本的な言葉を全員で復唱して習得していきます。

【写真 米村優子】

その次は数字の単語へ。
1を表す「eins(アィンッ)」から5の「fünf(フンフ)」までを紹介する画像には、背番号1の本間幸司選手、2番の後藤田亘輝選手、3番の大崎航詩選手らの写真が起用され、スクール生にとって普段から馴染みのある選手の背番号と結びつけながら覚えていきました。
そして、「eins(アィンッ)」は立つ、「fünf(フンフ)」は座る、といった数字ごとにポーズが指定されると、コーチらが発した数字に合わせて身体を動かしながら記憶していきます。

【写真 米村優子】

ピッチでよく使われるdribbeln(ドリッベルン・ドリブルをする)、schießen(シーセン・シュートをする)、Tor(トア・ゴール)という基本的なサッカー用語、練習の合間に必要な水分補給を示すWasser(ヴァッサー・水)、trinken(トリンケン・飲む)も大事な言葉として学んでいきました。

【写真 米村優子】

その後は青、赤、黄、緑の色の単語を学ぶと、この4色と数字を使ったゲームを実施しました。
こちらは、竹内コーチが数字や色の単語を発すると、1~5で指定されたポーズを取ったり、目の前に置かれた4色のビブスの上にいち早く手を置くというルール。
子どもたちは遊び感覚で楽しくドイツ語を落とし込んでいる様子でした。

【写真 米村優子】

そして、右や左、歩くや走るといった基礎単語を、その場で実際に動作を交えながら体得。
Spieler(シュピーラー・プレーヤー)、Mittelfeld(ミッテルフェルト・ミッドフィルダー)、Abwehr(アップヴェアー・ディフェンダー)など自分や好きな選手のポジションの用語も学んで座学は終了となりました。

【写真 米村優子】

後半は、ピッチでのサッカー教室となり、学んだばかりの単語を活用しながら、鬼ごっこなどのファニーゲームをしたり、ボールを使ったシュート練習やミニゲームを満喫しました。
左右で色が異なるコーンを置いたシュート練習では、後ろの人からドイツ語で指定された色や左右のコーンの間を通ってボールを蹴り、最初はどっちか迷っていた子どもらもいましたが、次第に瞬時に判断してゴールをする姿が見られました。

【写真 米村優子】

2つのチームに分かれると、コーチがドイツ語で発した1から5の数字と同じ人数が各チームからピッチに勢い良く飛び出し、先にゴールを奪うというミニゲームも実施。
「足りないんじゃない?」「もう一人出て!」と各チームの人数がバラバラになるケースもありましたが、フィジカルと脳の両方を懸命に使って、サッカーとドイツ語を学んでいるようでした。

【写真 米村優子】

たくさんの「ゼアグート!」が飛び交った教室が終了すると、竹内コーチから参加者全員にドイツ語で書かれた修了証が授与されました。
最後は「Danke schön(ダンケシェーン・ありがとう)」、「Tschüss(チュース・さよなら)」と笑顔で挨拶。約2時間のドイツ語サッカー教室は幕を閉じました。

【写真 米村優子】

参加した中田小春さん(水戸校・小6)は「ドイツ語は聞いたことがなかったのですが、この教室をきっかけに興味を持ちました。身体を動かしながら学べたので楽しかったです。挨拶などを覚えられたので、外国の人とコミュニケーションを取る時に活かしたいと思います」と満喫した様子。
黒澤夕聖さん(茨城町校・小6)は「W杯を見て、ドイツが好きになりました。将来はプロサッカー選手になって、バイエルン・ミュンヘンに入りたいです。ドイツ語は少し難しかったですが、学べて楽しかったです。もっと勉強したいなと思いました」と更に意欲が湧いたようでした。

【写真 米村優子】

竹内コーチは「ドイツでプレー中の松田隼風選手、ハノーファーの選手やコーチらが来日した際、今回学んだドイツ語で交流したり、地域の子どもたちに原体験の一つになってくれると嬉しいです。この年代でドイツ語に触れる機会を得たことで、大人になった時、サッカー選手としてドイツに行ったり、ドイツや海外に興味を持って実際に訪れてみたりと、新しい世界へ一歩踏み出すきっかけになって欲しいと思っています」と語っています。

【写真 米村優子】

(米村優子)

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