デイリーホーリーホック

「ホームタウンの課題解決へ具体的なアクションを。クラブと地域のキーパーソンで意見交換会」【HHレポート】※無料記事

【写真 米村優子】

地域とクラブの在り方を考えるワークショップ「新しい原風景をこの街に ホームタウンのみらいダイアログPart2」(関東地方環境事務所・水戸ホーリーホック主催)が3月10日、水戸市小吹町のケーズデンキスタジアム水戸で開催されました。

【写真 米村優子】

令和3年度に環境省とJリーグが連携協定を締結したことに伴い、環境省の知見も活用して、Jクラブが地域に根ざしたSDGsの取り組みがより一層推進されています。
今回は、積極的なホームタウン活動を通じた地域活性化や農業事業「GRASS ROOTS FARM」で地域課題の解決に努めている水戸ホーリーホックと地域のキーパーソンの約20名が参加。
農業関係者を中心に宿泊施設経営者、銀行員、ブランディング会社関係者など様々な分野で活躍する人々が「自分の資源を活かすとどの課題解決に貢献できそうか」、「ホームタウンでやれると良い/やるべきと思うこと」について3つに分かれてグルーピングを実施し、具体的なアクションを発表しました。

【写真 米村優子】

Aグループは「サッカー×農作物」。
食材に旅をさせないことをテーマに、スタジアムを市場に見立て、地元サポーターがお得に農作物を購入できることで地産地消を促す取り組みを発表。

Bグループはサッカー少年少女たちの保護者を対象とした「サッカー×教育」を打ち出しました。
サッカースクールが終わるまでの間、送迎や引率をする保護者にサッカーに関する知識やスクールを通じた成長プロセスを解説して理解を深める講習会、栄養学が学べる料理教室など開催。
そして地域のキャンプ場なども活用し、日頃の鬱憤を叫びながらゴールをするゲーム、どうでもいい話や失敗談限定の焚き火をしたりと、普段は外に出にくい人も気軽に参加できるイベントを開くなど、地域の人々が幸せなライフスタイルを送るためのサイクルを作る提案をしました。

【写真 米村優子】

Cグループは農業に関する政策提案となり、農地法を改正して、耕作放棄された農地にスポンサーを付けたりとセカンドキャリアを歩ませることや物々交換の世界を復活させて新しいビジネスを生み出すなど、画期的なアイデアを発表していました。

【写真 米村優子】

このような地域とのダイアログは他のJクラブでも随時実施されていますが、中でも水戸ホーリーホックは「地域との距離感が非常に近い」とJリーグサステナビリティ部社会連携グループグループマネージャーの鈴木順さんは語ります。
「良い雰囲気、熱量を維持し、良い仲間を増やし、良い循環を作って欲しいです。サッカーは地域が豊かで、安心安全があって初めて出来るもの。Jクラブがサッカーだけやっていたら、地域に必要なものになり切れませんし、地域の生活圏の中にサッカーを置いて貰うことは非常に大事です。このような対話だけでも成果となりますが、一つでも形にしていくことが重要です」

【写真 米村優子】

公共性の高いJクラブは、地域のあらゆるモノと人をつなぐハブ的存在。
地域と協働しながら、次なるステップを歩み、持続可能でより良い未来づくりを試みていくことが求められています。

【写真 米村優子】

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