デイリーホーリーホック

「新スタジアム建設計画の進捗状況に関する記者会見 小島耕社長コメント全文」【ニュース】

【写真 水戸ホーリーホック】

小島耕代表取締役社長
「皆さんこんにちは、水戸ホーリーホック代表取締役の小島でございます。本日はお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。2022シーズンJリーグも、来月カタールワールドカップがある関係で、我々が所属するJ2リーグは23日のゲームをもって終了となります。残念ながら、我々はJ1昇格を果たすことはできない成績です。しかしながら、勝ち点でいうと、6年連続で勝ち点50を超えるという、本当に競技面ではかなり安定した成績を取れるようになってきたというクラブになってきております。

2019年11月に私の前任である沼田邦郎が、チームの夢であるJ1昇格に向けて、ホームタウン内にサッカー専用スタジアムを作りたいという記者会見をさせていただきました。クラブでは、各協力会社さんともいろいろなお話をしはじめて、スタジアム建設に向かっていきました。しかしながら、翌年、皆さんも本当にご存知だと思いますが、2020年2月23日の開幕戦をもって、新型コロナウイルスの感染拡大によって4ヶ月間リーグが止まり、経営的に圧迫をされました。その後、リーグが再開をしても、観客動員の制限があったり、当然コロナウイルスの感染がおさまらず、お客様が戻ってこなかったり、無観客試合があったりといった状況が続きました。我々は体力があるクラブではございませんので、いわば経営危機を迎えることになりました。2020年7月、私が社長に就任をさせていただいて、まず取り組んだのは経営危機からの脱出というところでございました。債務超過債務超過になってしまうと、Jリーグのライセンスがアウトになってしまうというルールの中で、債務超過を脱するために第三者割当増資によって多くの方に資本を注入していただきました。そして、2020年の冬にはクラウドファンディングにてファンの方、市民の方、多くの企業様からのクラウドファンディングいただいて、何とか経営危機を乗り切ったというところでございます。

正直申し上げまして、2019年11月の段階で、我々が皆さんにお示ししたスタジアム建設構想というのは、このこの時期には止まっていたということを認めざるを得ません。本当にクラブを存続させることが第一であって、経営危機を脱することが最優先でございました。ですので、その期間ほぼ約1年ですけども、もちろんたくさんの方からこういろんな打ち合わせやいろいろご提案をいただくことはあったんですが、スタジアム建設に向けて我々が前向きに機運を高められなかったことは確かです。

その中、競技面で言うと、昨年まで4年連続で中位の成績をおさめることができました。クラブの体力としては小さいながらも、競技面でかなり結果が出はじめました。そうなると、当然我々はJ1ライセンスをいただくにあたって、また、J1ライセンスを常に維持し続けるためにも、いわゆるスタジアム要件を満たしていかなきゃいけません。皆さま、既にご承知のとおり、我々はこれスタジアム建設の計画があるということで、J1ライセンスをいただいております。けれども、将来的にはJリーグが定めるJ1ライセンスの基準に沿ったスタジアムを持たなきゃいけない。ということで、2021年から我々もあらためてスタジアム構想に対して再起動をクラブ内でしていくという時間になりました。

同時に、今年はおそらく平均観客動員3000名を超えてまいります。これは2019年の約2分の1で、まだ半分ではございますけども、だいぶ回復傾向が強まってきております。また、事業収入でいうと、2018年度約6億2,000万強でしたけども、今季約1.5倍を超えて10億円に近づいております。おそらく9.5億円を超えて、10億円に近づく事業規模になってまいりました。そういった中で、本当にいよいよトップチームの現場にお金がかけられるようになり、強化が進んでいく中で、昇格が現実的に近づいてきているというのが私の実感でございます。もちろん、来年なのか、再来年なのかと言われるとなかなか難しいところはございますけども、いよいよ現場の強化が進んでくる中で、スタジアム構想も同時に進めなくてはいけないとクラブ内の機運が高まってきております。

我々としてはサッカーを続けるため、J1にい続けるためのスタジアムではなく、このホームタウンの未来に夢をもたらすようなスタジアムづくり、プロスポーツクラブの役割である地域に愛され、新たな交流人口を生み出す。人口が減っていく茨城県の中で、我々が地域の希望の星になるべく、新しいスタジアムを作る必要があるのではないかといった議論が会社の中で進んでまいりました。コンセプト・設計・建設・ファイナンスといった分野において、さまざまな議論を進める中で、我々としてはスポーツエンターテインメント・ウェルビーイング・エデュケーションというホームタウン発展が実現する3つのコンセプトを軸としたスタジアムづくりを目指すことになりました。

皆さまが注目されている建設予定地に関しましてはいよいよホームタウン15市町村の中で、いくつかの候補地に絞られてきました。地権者の方や地主の方との交渉もありますので、可能な限り早く発表したいと思っています。ただ、もう一方、本当にいくつかの候補地に絞られてきておりまして、来年早い段階ないしは来年度中に発表できればいいなと思っております。また、竣工時期に関しては、28年度中を目指しております。

私の前任の沼田が打ち出した民設民営という建設スキームは当然目指してはいくのですが、我々はやっと10億円に届くような事業規模の会社でございますので、特定目的会社の設立や行政の皆さんとの連携なども含めて、様々なスキームを検討していきたいと思っています。

なぜ民設民営以外の方向も考えるかというと、これは完成後には本当にクラブに過大な負担が生じ、その結果、ファンサポーターの皆さん、ないしは地域の皆さんに負の遺産となってしまうことを我々は避けたいと思っています。ですので、建設スキームやその後の運営スキームの部分に関しては、我々としてはまだ熟考をしているところでございます。

また、我々独自でここまで候補地の選定であり、コンセプトの選定や関係会社の皆さんとも話を進めてまいりました。けれども、今まで以上の関係各社さんの協力や地域地域の皆さんのご理解、また機運の醸成のためには、より詳細な基本計画の作成と、より詳細な建設候補地の調査が必要になってきます。今日、記者会見をさせていただいたのは、基本計画を詳細に作成するにあたり、我々としては身の丈のクラブ経営の中でなかなかその金額が捻出できないという部分も正直あります。また、地域の皆さん、市民の皆さん、ホームタウン15市町村の皆さんの共通の夢として、この6年後までのスタジアム建設を持っていただきたい思いもありまして、この秋からさまざまな資金調達の方法を皆さんにご提案を差し上げる次第でございます。

3年前にスタジアム建設を立ち上げたときの熱量がはっきり申し上げまして、しぼんでしまったと思います。だからこそ、この会見を機に、今一度盛り上げ、基本計画策定から動き出し、建設候補地をしっかりと決め、次のステップに向かっていきたい。そういった意味で記者会見を開かせていただきました。細かい数字等は資料でお渡しをしているとおりで、ホームゲーム開催21試合での定量的な目標や経済効果みたいなものは資料にお示しをしているとおりでございます。それ以外にも、時代に沿ったカーボンニュートラルや環境に優しいスタジアムづくりといった、いろいろなことがテーマとしては出てくるんですが、この辺もまだまだ我々としては磨き上げる余地があると思ってます。

ただ、この茨城の中で我々は責任企業を持たない地域の市民クラブでございます。売り上げも10億にちょうど達するか達しないかのクラブです。J2からJ1に昇格するここ8年の各クラブの平均の売り上げを見てみると、大体22~23億円です。まだまだ我々は遠いところにいます。しかしながら、少なからず、応援していただいている方が増えてきている現状の中で、チームの強化が進んでも、スタジアムがなければJ1に行けないという現実が待っています。ですので、我々としてはクラブからスタジアムの熱を地域に火をつけ、皆さんに呼応していただき、2028年には新しいスタジアムでJ1を戦いたいと思っております。まだまだ決まってないことは多いですし、お話しできないことも多いですが、このスタジアム建設に向けて確実にあの3年間の時間をいただいてしまいましたが、我々としてはスタジアムの建設に向けてかなりの時間を費やしてまいりました。もう間もなく、もっと水面の上に出せるような話題も出てくるかと思いますが、今日はその上に出せる状態のところを幾らでもお話ししますので、ぜひご質問をいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします」

【写真 水戸ホーリーホック】

質疑応答

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