デイリーホーリーホック

「[HOLY SPONSORS]第47回・JX金属株式会社「『新しい原風景をこの街に』同じ志を持つ同士として、今後は一緒になって地域活性化の歩みを進めていきたい」【HHレポート】※無料記事

【写真 米村優子】

水戸ホーリーホックを支えてくれるスポンサーさんにお話を聞く企画「HOLY SPONSORS」。第47回目にレポートさせていただいたのは、今季からプラチナパートナー契約を結んだ「JX金属株式会社」です。どのような思いを抱いて水戸のスポンサーとなり、その活動を続けることになったのか、副社長執行役員の堀一浩さん、小島耕社長、新里涼キャプテンが記者会見した模様をお伝えします。

【写真 米村優子】

小島社長「本日は水戸ホーリーホックにとって、新しいプラチナ企業様をお招きする歴史的な記者会見です。プラチナパートナーとは水戸ホーリーホックにとって、トップパートナーに次ぐ上位カテゴリーでございます。この度、ご支援いただくスケールが非常に大きいというのは、皆さんにご理解いただけるかなと思います。コロナ禍における経営環境が続く中で、このようなインパクトが大きいサポートをいただくことは、非常に有り難く感じています。JX金属様は皆様がご承知の通り、茨城発祥の大手非鉄金属系メーカー様でございます。先日はひたちなか市に新工場建設のための大規模用地を取得されるなど、これまでも、これからも日本の発展に大きく寄与されてきた企業様です。最近では水戸駅を歩きますと、非常に大きな広告を出されています。地域とのつながりを更に深めていらっしゃることを、再び感じている次第でございます。また先日は東京・虎ノ門の本社へお邪魔させていただきまして、村山(誠一)社長、堀副社長にとても温かく迎えていただきました。本当にまだまだ小さな、これから伸びゆくクラブの中で、今回はJX金属様とのパートナーシップを結べたことは、本当に嬉しく感じていますし、その時にいただいた激励の言葉を元に、我々は日々戦いを続けています。JX金属様とJ1、その先の未来を共に作っていきたいと感じています。本日はどうぞよろしくお願い致します」

【写真 米村優子】

堀副社長「この度、私達は水戸ホーリーホックさんと2022年オフィシャルパートナー契約を締結させていただきました。今回の件を発表して以来、SNS上でたくさんの熱烈なメッセージを拝見しました。今日のスタジアム内にも私達を歓迎してくれるムードが漂っていまして、本当に感激しております。御存知の通り、私達はサッカー界では全くの新参者でございまして、そんな私達を温かく迎い入れてくださったサポーターの皆様に心から感謝しております。少し私達、JX金属の話をさせていただきます。私どもは1905年に日立市の日立鉱山で始まりまして、以降、この地で事業を営む者として地域のために少しでもお役に立ちたいと考え、操業してまいりました。これを体現した日立の大煙突は、現在も地域から愛されるシンボルとなっています。一方、私達は先般、ひたちなか市に新しい工場の建設を決定し、これから大煙突に続く『新しい原風景をこの街に』作っていこうと考えています。ホーリーホックさんも『新しい原風景をこの街に』をブランドプロミスに掲げ、地域に密着した活動をされており、同じ志を持つ同士として、今後は一緒になって地域活性化の歩みを進めていきたいと考えております。JX金属は日立市や北茨城市といったホーリーホックさんの直接のホームタウンではない県北地域に工場を持っており、このエリアと特に強いつながりがあります。今回は初の冠試合ということで、観戦希望者を募った所、このエリアを中心に応募があった500名程度が来てくれています。こういった私達の強みを活用していただくことで、チームのさらなるご発展に貢献できるのではないかと考えております。この他にも様々な協力の可能性があり得ると思いますので、これからアイデアを出し合っていきたいと考えております。最後に、チームは少し厳しい状況が続いているようですが、まだまだシーズンはこれからですので、今後の巻き返しに期待しております。実は私どもも創業から110年余り、山あり谷ありの連続でやってまいりました。必ずや今の苦境を乗り越え、J1昇格に向けて飛躍をしてくれると信じています。これからサポーターの皆様となってチームを応援し、チームを元気に盛り上げていきたいと考えております」

【写真 米村優子】

○質疑応答

Q.この契約のきっかけを教えてください。

小島社長「JX金属様が我々のホームタウンであるひたちなか市に新工場を建設するにあたり、地域とのつながりを築きたいという思いを更に我々と前進させたいという思いが契約のきっかけでした。副社長が先程おっしゃった『新しい原風景をこの街に』というブランドプロミスと強く合致する部分があります。プロスポーツを一緒に応援していただく喜び、時に悔しさを味わっていただきながら、この地域における一緒に存在感を高めていきたいという関係性が合致したことで今日の契約に至りました。すでに会場ゲートが開きまして、色々とご提供いただいたものをお配りしているのですが、会見前にSNSで『JX金属』と検索すると、サポーターの皆さんに喜んでいただいている様子が伝わってきました。副社長が歓迎されているという表現をされていましたが、我々の方が感謝を強く伝えたいと思いますし、今回のゲーム、クラブを盛り上げていただく契約をいただき、感謝を申し上げたい次第でございます」

Q.地域の発展に協力する視点ですと、他にも色々な形が考えられたと思います。そんな中、水戸ホーリーホックを選んだ理由とは?

堀副社長「我々は日立市、北茨城市に工場がありまして、ひたちなか市に新しい工場を建設します。ホーリーホックさんは県央、県北で活動されていて、特に地域との結びつきを大事にされています。創業の精神は、地域とともに発展する、共存共栄を目指していきたい考えがあります。同じ志、同じ目標を持っておられることを知りまして、是非一緒に活動していきたいと考えました」

Q.JX金属にとってスポーツ界への支援は初めてだと思いますが、サポートへの意気込み、今後取り組みたいことを教えて下さい。

堀副社長「SDGsの取り組み、地域とのつながりは非常に重要になっています。私どもはひたちなか工場を新設するにあたり、今までも共存共栄を中心に活動してきたのですが、そこを深めていって、地域の方々と色んな形で発展していきたいと考えております。スポーツに関しては、日本鉱業時代、ENEOSグループの源流の所ですが、バスケットボールチーム(ジャパンエナジーグリフィンズ)を持っておりました。ですので、全く経験がない訳ではないのですが、最近の所ではスポーツに関する活動はありませんでした。やはりスポーツの力は非常に大きいものです。一般の方々に知っていただく、地域の一緒になるには非常に大きな力になります。それでスポーツ、サッカー、ホーリーホックさんに協力したいという形になりました。今後はホーリーホックさんとの活動を中心に、話し合いながら取り組んでいければと思っています。具体的にはまだこれからですが、その他にも積極的に今後も取り組みたいと考えております」

Q.小島社長もパートナーシップへの意気込みをお願いします。

小島社長「ユニフォームにスポンサー名が掲出されることは、歴史的な取り組みでございます。簡単ではございません。小さくないご支援をいただきました。クラブが大きくなる部分もそうですし、会社が前進することもそうですし、もちろん会社の目的である地域課題の解決だったり、そういったことに対しても、また更に取り組んでいけるようになります。我々がプラットフォームの中で目指すべきものをJX金属様にしっかりお伝えして、一緒に取り組み、この地域を明るい未来にしていきたいと考えております」

Q.JX金属は剣道部もありますが、企業とスポーツの関係は御社にとってどんなメリットがあるのでしょうか?

堀副社長「剣道部も新しく強化していこうとプレスリリースもさせていただきましたが、直接的なメリットは難しいかもしれませんし、そこはあまり目指していない所です。やはりメリットは、中長期的な地域との関わりを深くすること、地域が盛り上がるということ。これは企業にとって非常に大事でございます。私達はメーカーでございますので、かなり長期的なスパンで見なければなりません。工場を建ててから一年、二年で止めるという訳ではなく、10年、100年と工場が続きます。会社とスポーツの関係性は、地域と会社とのつながりという重要なファクターとなるであろうと考えております。今後もスポーツを通じて、会社の色んな活動なりを進めていきたいと考えております」

Q.プロスポーツの支援は初めてとのことですが、アマチュアスポーツへの支援はこれまでにもありましたか?

堀副社長「はい。バスケットボールや剣道もありました」

Q.今回のスポンサー契約は、茨城県内での知名度アップへの期待もあるのでしょうか?

堀副社長「私どもは非鉄金属業界ですので、年配の方々には比較的、認知度が高いのですが、若い方々に会社の名前や業態を知っていただくのがなかなか難しいです。今回はホーリーホックさんとこういう形で支援させていただくことで、SNS上でもJX金属の名前を覚えていただきました。非常に有り難く思っています。非鉄金属業界は一瞬、華やかではない業界に見えてしまうのですが、非常に私どもは大事な事業だと思っております。若い方、中高生にも知って貰い、非鉄金属業界が社会でどんな役割を担っているのか。会社名だけでなく、そういうことも含めて知っていただければなと思っております」

【写真 米村優子】

Q.水戸ホーリーホックは新スタジアムの建設を予定していますが、その部分でも協力する考えはあるのでしょうか?

堀副社長「まだ直接、お話をいただいておりませんが、今後色々とお話させていただければと思います」

Q.ホーリーホックとどんな原風景を作っていきたいでしょうか?

堀副社長「私達はまだパートナーに入ったばかりですので、これから社長と色々なお話をさせていただき、進めさせていただきたいと思います」

Q.地域の次の世代へメッセージを。

堀副社長「茨城県はアンケートではあまり人気のある県ではないようですが、そんなことはないと是非言いたいです。素晴らしい県であり、地域であることを是非知っていただきたいと思います。そういう意味では、サッカーを通じて、この地域を知っていただきたい。胸を張って茨城県出身と言って欲しいです。非鉄金属については、社会の色んな所でお役に立っている金属で、単に電線の銅だけでなく、皆さんのスマートフォンにも必ず入っています。そういう意味ではSDGs、脱炭素にも非常に大きく寄与する金属です。それを製造、販売している会社として非常に誇りに思っております。そういう意味では非鉄金属業界のことを知っていただいて、興味を持ってみていただきたい。製造業に携わること、茨城県は非常に素晴らしいことを是非知っていただきたいです」

小島社長「水戸ホーリーホックの社内LINEスタンプは、みんな『カッパー君』に変わっています。茨城の中高生の皆さんには、まずそこから初めていただきたいと思います。今、副社長がおっしゃったように、県央の9市町村、県北、県南までちょっと入れると人口が約150万人います。確か茨城は全国で11番目の人口です。まだクラブは小さい規模ですが、地域が持つパワーはまだあると思って、経営をしています。このクラブは責任企業がない中でも経営、戦いを続けていけば、J1、その先の未来があると思っています。この子どもたちには、『そのストーリーを一緒に描けるんだ』という素晴らしさを感じて暮らして欲しいと思います。今回のパートナーシップは、そういった我々の思いに強い追い風が吹くパートナーシップだと思っています。おこがましいですが、JX金属の知名度、課題など一緒に解消していく関係性を築き上げたいと思っております。それが地域に対して、全ての年代の皆さんに新たな夢や希望を与えられると思っております」

新里涼キャプテン「ユニフォームを着る時、スポンサーさんのロゴが目に入りますが、また新しいロゴが入るのは身が引き締まる思いです。『このユニフォームになってから調子良くなったね』と言われるよう、チーム一丸となって頑張っていきたいなと思います」

【写真 米村優子】

(米村優子)

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