デイリーホーリーホック

J2第26節京都サンガF.C.戦 「『前への意識』で圧倒するも残酷な結果に終わる。この悔しさを勝ち点3以上の価値に変えるためにも『個の力の差』で片づけてはいけない」【レビュー】

【写真 水戸ホーリーホック】

ウタカへの供給源を断つ策

リーグ再開初戦となった第24節町田戦において、京都はピーター・ウタカを中心とする自慢の攻撃力を存分に発揮していた。3週間の中断期間を経たウタカは相当コンディションがよく、圧巻のパフォーマンスを見せていた。さらにJ3福島で大活躍していたイスマイラも獲得し、2人の“規格外”ストライカーを抑えるのは容易ではないと感じていた。

だからこそ、今まで通りの戦いではウタカを抑えることはできないのではないかと考え、今節のプレビューにおいて「ガチンコ対決してはいけない」と記させてもらった。たとえば、3バックにして最終ラインでチャレンジ&カバーを明確にすることによって1対1の状態を作らせないようにするなど、特別な「ウタカ対策」を練って試合に臨まなければ勝機はないような気がしていた。

だが、秋葉忠宏監督はそういった策を出さなかった。もちろん、ウタカに対して「しっかりスライドして、ウタカのところを入れ違いで飛び出す」(タビナス・ジェファーソン)といった対応の仕方は徹底していたものの、あくまで自分たちの強みであるハイプレスを貫き、その上でウタカへのロングボールの供給源を断つことによって京都の攻撃を封じようとした。

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