デイリーホーリーホック

「今週から取材はオンラインに。中断期間中に感じる『不安』『葛藤』、そして『安堵』」【日日の風景】※無料記事

【写真 佐藤拓也】

今週から水戸ホーリーホックの取材は基本的にオンラインで行われることとなりました。11日に某媒体からの依頼で実施した中山仁斗選手のインタビューはクラブのブロンズパートナー株式会社Chatworkが提供するビジネスチャット「Chatwork」を通して行いました。

新型コロナウイルス感染を防止するためにもできるだけ人と人の接触を避けることが重要です。近距離で会話する取材活動における感染リスクを考慮し、オンラインでの取材や取材対象者と2m以上距離を離れて行うなど、各クラブ様々な取り組みを行っていました。一方、水戸は検温など体調チェックを入念に行い、マスクの着用や消毒などを義務付けられた上で通常通りの取材活動が許されていました。

水戸の場合、取材に訪れるメディアの数が他クラブと比べて少なく、中断期間中は私をはじめ、取材に来る人数は限られていました。それゆえ、他クラブほど厳しい対策を取らなかったのだと思われます。同時にものすごくプレッシャーを感じていました。クラブが取材陣を信用してくれているのはとてもありがたいことでしたが、その分、私が感染するわけにはいかないという思いが強くなりました。取材以外はほとんど外出せず、体調管理に必要以上に気を配り続けました。

ただ、新型コロナの怖いところは無症状感染の可能性があるということです。現状では、発熱が4日続いた方や濃厚接触者以外PCR検査を受けることはできません。自分が感染していないことを証明できないのです。取材規制が行われるクラブが多い中、通常通りの取材対応をしてくれるクラブに感謝の念を抱きながらも、「もし自分が感染者だったら」という葛藤と不安を抱えたまま取材を行う日々が続いていました。

状況が変わったのは、4月7日。緊急事態宣言が発令されたことを機に水戸も取材をオンラインで行うことが決まったのです。その報告があった時、「自分が感染源にならずにすむ」と安堵しました。そして11日に中山選手のインタビューをオンラインで行うこととなりました。

人生初のオンラインインタビューということで緊張しましたが、中山選手が丁寧に話をしてくれたため、取材はスムーズに進み、トラブルなくインタビューを終えることができました。ただ、やはり画面を通しての会話ということで、通常の取材と比べて会話の起伏を作ることができなかったという反省点も残りました。オンラインでの難しさを痛感した次第です。とはいえ、今は安全第一、健康第一。この方法を受け入れなければならないと自らに言い聞かせて、パソコンの電源を切りました。

(佐藤拓也)

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