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【育成NOW】「日本クラブユース選手権大会(U-18)開幕! 予選第1戦、水戸ユースはスタイルを貫くも、鳥栖U-18のフィジカルの強さに屈する」※無料記事

【写真 佐藤拓也】

7月21日、水戸ユースはクラブ史上初となる日本クラブユース選手権(U-18)大会に出場。初戦となるサガン鳥栖U-18戦に臨んだ。

【写真 佐藤拓也】

「鳥栖はフィジカルが強いチーム。力強くハイプレスをかけてくる」と樹森大介監督が警戒していたように、水戸ユースのスタイルであるポゼッションでいかに鳥栖のハイプレスをかいくぐれるかがカギを握った。

そして、全国大会の初戦であり、高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2019九州で2位に勝ち点11差をつけて首位を走るサガン鳥栖を相手に、選手たちが委縮してしまうことも心配された。

【写真 佐藤拓也】

ただ、試合が始まると、「選手たちが臆することはそんなになかった」と樹森監督。通常通り、最後尾からボールをつなぎながら攻撃を組み立てていった。開始3分に右サイドから抜け出した手塚文登が強烈なシュートを放つ決定機を作るなど、上々のスタートを切ったかと思われた。

しかし、9分に自陣深い位置での不用意なボール回しを奪われて、そのままゴールを決められて先制点を許してしまう。その後、フィジカルの強さを生かしてロングボールを蹴り込んでくる鳥栖の攻撃に苦しまされ、32分には右サイドで与えたFKから追加点を喫した。

【写真 佐藤拓也】

後半、水戸はギアを上げて、さらにボールを徹底してつなぎながら鳥栖ゴールを目指した。途中には2トップに変更し、前線からのプレスを強化し、「前」への意識を強く戦ったものの、鳥栖の堅固な守備をこじ開けることができないまま試合は終了した。

ただ、全国屈指の強豪を相手に自分たちのスタイルを築き、多くのチャンスを作れたことに選手たちは手ごたえをつかんだ様子。「今までぶれずにやってきたスタイルが鳥栖相手でも通用したところがあった」(甲高柊汰)。初戦は敗戦を喫したものの、まだ2試合残っている。この試合の反省を生かし、さらに悔しさを糧に、明日行われる横浜F・マリノスユース戦で勝利をつかんでもらいたい。
頑張れ、水戸ユース!

【写真 佐藤拓也】

コメント
〇樹森大介監督

Q.警戒していた形で失点してしまいました。
「我々のポゼッションスタイルも相手は分析しており、立ち上がりから相手が激しくプレッシャーをかけてくることは分かっていました。それでも自分たちのスタンスを貫いて戦ったのですが、ミスから失点を許してしまった。失点はミスとセットプレーから。いずれもリーグ戦から出ている課題。そういう意味で悔しい敗戦になりました」

Q.スタイルを貫きました。
「先制点を許して厳しい状況になりましたが、その後も日頃と変わらず、自分たちのスタイルを選手たちは表現してくれました。ただ、相手のフィジカルが強く、崩しきることができませんでした。バイタルエリアでのプレーに物足りなさがありましたね」

Q.鳥栖のプレー強度のレベルは高かった?
「イメージよりは高くなかった。もっとガンガン来るかなと思っていました」

Q.全国大会初出場の初戦でした。
「我々はビッグクラブではないですし、環境も立場も難しい状況での大会。でも、関東代表として出場しているので、臆することなく戦おうと。会場も関東ですし、異空間ではない。そこまで臆する感じはありませんでした。むしろ、こういった環境で試合をする機会はめったにないので、楽しもうということを選手たちには伝えました」

Q.敗戦しましたが、感じたのは力の差ですか? それとも手ごたえですか?
「我々はずっと県リーグで戦ってきて、同等以上の相手と対戦する機会が少ない。でも、出足や判断や球際など、全然やれるなと。選手たちにもハーフタイムにそう伝えました」

Q.明日は横浜F・マリノスユースと対戦です。
「横浜FMは関東で一番強いチーム。ただ、予選で対戦したので、力に対して免疫もある。相手の強みも分かっている。なので、今日よりも思い切ってプレーできると思います」

【写真 佐藤拓也】

〇甲高柊汰選手
Q.試合を振り返ってください。
「チームとしていい入りができたのですが、自分のミスから失点してしまい、自分自身もその後乗ることができず、チームも勢いに乗り切れず終わってしまいました」

Q.相手はフィジカルの強さを全面に出してきました。
「でも、予想より落ち着いてプレーできました。昨年の清水エスパルス戦の方が強烈でした。なので、今回はそれほど焦らずにできました」

Q.0対2という結果に終わりましたが。
「初の全国の舞台での一戦、この経験を財産にして残り2試合を戦いたい。もっと質を高めることが大事だと思います。ビルドアップに関してはある程度できるので、バイタルエリアでのプレーや1対1、ペナルティエリア内での仕掛けなどの質を高めたい」

Q.明日は横浜FMユースとの対戦です。
「関東予選で負けているので、今回はリベンジしたい思いがあります。勝ちたいです」

【写真 佐藤拓也】

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