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【無料記事】U-18プレミアリーグ2024 EAST 第21節・鹿島アントラーズユース戦 マッチレポート【写真54枚】

 

▼高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2024 EAST 第21節

12月1日(日) 12:00キックオフ/保土ヶ谷公園サッカー場(800人)

横浜FCユース 2-0 鹿島アントラーズユース(JFA公式サイト

【得点】
38′ 横浜FC/佃 颯太
51′ 横浜FC/岩崎亮佑

 

試合前の時点で横浜FCは勝点35、得失点差+6で3位につけていた。首位の鹿島アントラーズユースは勝点38で得失点差+8。2位は柏レイソルU-18で、勝点35は同じだが得失点差+12で横浜FCユースを『+6』上回っている。

初のプレミアEAST制覇を狙う横浜FCユースにとっては、まずこの鹿島ユースに勝つこと。それも複数得点差をつけて得失点差で逆転することが求められていた。その上で、同日13時キックオフの柏U-18×前橋育英高校(4位、勝点32)の結果を待つことになる。

第17節終了時点では首位に立っていた横浜FCユースだが、第18節から3連敗を喫し、この試合を落とせば優勝の可能性が消え、引き分けでもほぼ絶望の状況だった。トップチームとプロ契約したエース前田勘太朗は、負傷のため前節から選手登録から外れている。しかし若きハマブルーは、追い込まれた状況から見事に首位を破り、優勝への望みをつないでみせた。

 

【選手交代】(横浜FCユースのみ)
87’ 小漉→芹澤、齋藤→芝草
90’+1 朝見→笹

 

 

▼複数得点差勝利で優勝へ望みをつなぐ

秦樹とCBコンビを組んだのは、2年生で身長185cmの大川莱。開幕から5試合連続で先発出場を続けていたが、第5節で負傷して戦列を離れていた大型CBが、この大一番に復帰できたことは大きかった。

2分にCKから岩崎亮佑がオープニングシュートを放つなど、立ち上がりは攻め込む場面はあったものの、次第に鹿島に圧倒される。強烈なプレスで自陣から出られなくなり、苦しい時間帯が続いた。しかし全員が粘り強く耐えて体を張り、前半は鹿島にシュート2本しか許していない。

 

▲185cmの大川莱、182cmの秦樹が鹿島の攻撃をはね返す

 

そして38分、秦樹が蹴ったロングボールを、鹿島の左サイドバックが頭でGKに戻そうとしたバックパスを、「全力で追えばミスが出ると思っていた」佃颯太がかっさらい、GKをかわしてゴールに流し込んで先制する。

後半は前がかりになる鹿島にカウンターが効いた。51分、前からボールを奪いにきたところを庄司啓太郎のフリックで一気にひっくり返すと、中台翔太のクロスに逆サイドから岩崎亮佑が詰めて追加点を奪う。これでチームはかなり楽になった。

 

▲先制点を決めた佃颯太。それまで押しまくっていただけに鹿島はショックを受けていた

 

鹿島は前半飛ばしすぎたのか、後半は明らかに強度が落ち、横浜FCユースはセカンドボールを拾って前につないで次々にチャンスを作った。62分の佃のクロスにゴール前で齋藤翔が合わせた場面のほか、78分に小漉康太のCKから庄司啓太郎のヘディングシュートはクロスバー、81分の岩崎のカットインからのシュートはポストに弾かれた。

後半だけで両チームとも10本ずつのシュートを放ったが、その多くが決定機だった横浜FCユースに対し、鹿島ユースのシュートは横浜FCユース守備陣がほぼブロックするか枠を外させた。大川の高さを加えた最終ラインは鹿島のロングボールやクロスをはね返し続けた。唯一、84分にCKからゴール前でシュートを打たれた決定機は、守護神・大亀司が素晴らしい反応で外に弾き出す。最後までチーム一丸となってクリーンシートで終えた。

 

▲試合終了。連敗をストップして首位に勝利。全員が健闘を讃えあった

 

複数得点での勝利を達成し、横浜FCユースが鹿島ユースを得失点差で上回った。ただし、柏U-18が勝利で終えたため得失点差で2位にとどまった。2得点目以降も数多かった決定機をあと一つ、二つと決めていれば、最終節で柏U-18との得失点差を逆転する可能性がさらに高まったのだが……。

いよいよ次は最終節。相手はすでに最下位でプリンスリーグへの降格が決定している大宮アルディージャU18。大宮U18の1試合平均失点は『2』を超えており、同21節では流通経済大学付属柏高校に0-6で敗れている。大量得点で勝利できる可能性は十分にある。首位に快勝したことで自信を取り戻した若きハマブルーが、逆転優勝を視界に収めた。

 

 

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