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【無料記事】ロングスロー一発の惜敗……U-18プレミアリーグ2024 EAST 第3節・青森山田高校戦 マッチレビュー【写真30枚】

 

▼高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2024 EAST 第3節

4月20日(土) 11:00キックオフ/ニッパツ三ツ沢球技場

横浜FCユース 0-1 青森山田高校(JFA公式サイト

【得点】
82′ 青森山田/大沢悠真

 

立ち上がりこそ連続した青森山田のロングスローと、ロングボールを多用したフィジカルサッカーに押されたが、8分に前田勘太朗が裏に抜けてクロスからCKを獲得したことをきっかけに横浜FCがボールを保持してペースを握った。9分には庄司啓太郎がボックス内でシュートを放つが、相手GKがセーブ。11分には庄司が突破してのグラウンダーのクロスにファーから岩崎亮佑が合わせるが、ポストに弾かれた。

良い流れのまま後半に入ると、52分にも松尾蒼大の突破から庄司が決定機を迎えるが青森山田がブロック。58分には岩崎のループパスで裏に抜けた前田が浮かせて狙うが枠を外れた。ただ、青森山田もカウンターとロングスローからゴールを脅かす決定機をたびたび作っており、試合の終盤に入ると次第に球際で負けて押し込まれ、混戦からピンチを迎える場面が増えていく。

横浜FCは71分に岩崎に代えて四日裕歩を投入。四日の個人技で再び流れをつかんだかに見えたが、青森山田も長身FWを投入し、ロングボールからのフィジカルゴリ押しで流れを引き戻してくる。そうした中で82分、ロングスローからの混戦でゴールに蹴り込まれて失点。横浜FCも追いつこうと反撃に出るが、焦りから精度が下がり、堅く守る青森山田のゴールを最後までこじ開けることはできなかった。

 

【選手交代】(横浜FCユースのみ)
71’ 岩崎→四日
83’ 庄司→谷田
88’ 笹→朝見、中台→芹澤

 

 

▼最高の舞台で経験した悔しさを糧に

開幕から連勝と好スタートを切った横浜FCユースが、昨季プレミアリーグファイナルを制してチャンピオンとなった青森山田高校をホームに迎えた。会場はニッパツ三ツ沢球技場で、ユースがプレミアリーグで使用するのは初めてのこと。さらにメインスタンドは無料開放されて500人の観客を集めるなど、今季はプレミア優勝を狙うユースチームへクラブを挙げての後押しが感じられた。

▲メインスタンドが無料開放され、500人の観客が集まった

 

整列のときから青森山田の選手たちの鍛えられた体格に目を奪われる。その選手たちがフィジカル全開で勝ちにこだわるサッカーをしてくるのだから、それは確かに強いだろう。攻撃でも守備でも、ゴール前の強さは青森山田が上だった。その代わりゴールから遠い敵陣やサイドはあまり重視されていないようで、横浜FCはボールを持つことができた。ボールホルダーを必ず一人がサポートし、一人が追い越すか裏へ抜けることが徹底されており、サイドから次々にチャンスを作ったが、最後を決めきる精度と迫力が及ばなかった。

▲後半の決定機を外して頭を抱えた前田勘太朗。トップチームに2種登録されている

 

トップチームに人材を供給することを目的にしているクラブユースと、選手権やインターハイなどのタイトルを学校にもたらすことを目的にしている高校チームでは、サッカーおよび試合に対する考え方が違う。青森山田はその極端な例であり、極端だからこそ強く、叩かれもするが、その昨季王者に一歩も引かず、「自分たちでボールを握って主導権を持つサッカー」(和田拓三監督)で接戦を演じたことはチームの財産になる。

この日、横浜FCのスタメンに3年生は4人しかいなかった。最終ラインとGKは全員2年生で、まだ経験も浅い彼らがフィジカルサッカーをよくはね返し続けた。9月に行われるアウェイでの再戦では、たくましさを増してリベンジを果たしてほしい。

▲チームを鼓舞する秦 樹と大川莱のCBコンビ

 

余談になるが、「もしこの試合をLEOCトレーニングセンターで行っていたら……」と思ってしまうのは、失点場面のロングスローは運悪く球技場のピッチサイドの搬入口付近で投げられたことだった。スローした選手は搬入口から半分外に出て、長く助走を取って飛距離を出してきた。もし会場がLEOCトレーニングセンターであれば、ピッチサイドにほとんど奥行きがないのでロングスローを投げづらかったはず。せっかくクラブが尽力してニッパツ三ツ沢球技場で開催してくれたのに、少し皮肉な結果となってしまった。

▲ここから助走を取り始めたので、嫌な予感がしたのだが……

 

ただそれも勝利至上主義な考え方であって、育成年代には勝利よりも価値を持つものがある。ユースの選手たちがニッパツ三ツ沢球技場という最高の舞台で大勢の観客の前で、サポーターのチャントも響く中でプレーする経験を得られたことが何よりの収穫だったに違いない。

(写真と文/芥川和久)

 

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