【無料記事】【記者会見】永田滉太朗「Jリーグを経由しても結局は目指すところは海外。だったら先に海外に行って挑戦したいと思った」……プロ契約&オリヴェイレンセ移籍を語る
──オリヴェイレンセの練習に参加して感じていることは?(B)
「アンダー世代の日本代表に選んでもらって、海外の選手とやっていくというのは慣れてはいるので、強度にはある程度ついていけるし問題ないと思います。でもやっぱり、こっちのサッカーはパスでつなぐというよりも個でドリブルでどんどん打開していくサッカーなので、そういうサッカーに慣れていくのが大事かなと思います」
──プレー面ではどういったところが成長できそうですか?(B)
「個(の能力)を求められるリーグなので、シーズンを通して試合に出られれば自分の個も伸びていくと思うので、そこは伸ばしていきたいと思います」
──パスでつなぐというよりも個でドリブルでどんどん打開していくサッカーということで、永田選手の強みが生きそうですね。(D)
「実際にやってみても、どんどん仕掛けた人が評価されていくので、自分もどんどん仕掛けて上へ上へと行きたいと思います」
──U-19チームの試合にも45分間出場してみて、どうでしたか?(D)
「最初はウイングに入って、『逆サイドにボールがある状況でも張っていろ』と言われました。やっぱりなかなかボールが回ってこなくて、自分のペースがつかめなかったんですけど、ポジションを一回中に移して中盤をやったら、自分のところにボールが入ってきてどんどんゲームが自分たちのほうに進んでいきました。チャンスメイクもできたので、そこは良かったと思います」
──今までより周りの体格が大きくなってくる中でのプレーは?(D)
「やっぱりデカい選手たちは多いですけど、デカいからといってそんなに臆することなく自信を持ってプレーできています。練習をやっていく中で手応えも感じているので、やっていけるんじゃないかなと思っています」
──身長的には、海外では小さい選手は使われないという定説がありますが、どう自分の強みを発揮していきたいですか?(A)
「この体で世界で成功していくのは難しいというのは自分で理解しています。そのための努力を、フィジカルだったり、海外の選手は大きいですが自分は小さいのでしっかり相手の懐に潜っていくことを世界一になるくらいまで極めていかないと残っていけないと思います。そこは自分の武器なので、自信を持ってやれると思います」
──バスケットボールのワールドカップでも日本代表の170cmの選手が世界を相手に戦っていたことは刺激になる?(A)
「はい。ああいう選手の活躍を見ていると、言い訳できないというか、やっぱり戦っているので、自分もやってやろうという気持ちになります」
──オリヴェイレンセでもポジションや役割は横浜FCユースのときと同じように?(D)
「まだ分からないですけど、攻守にハードワークして得点に絡むというずっとやってきたことは変わらないので、そこは変わらずやり続けたいと思います」
──一番アピールしたいのはドリブル?(D)
「サイドに入ったときはドリブルで縦に仕掛けるところはもちろんアピールしますけど、自分は中盤の中央もやれるので、そこに入ったら狭いスペースでも前を向いてスルーパスやシュートをアピールしたいですね」

▲158cmと小柄だが、武器は何といってもアジリティを生かしたドリブル。ユース年代ではまず止められなかった
──オリヴェイレンセでの目標は?(D)
「まずはトップチームの試合に出ること。そして出たときにはゴールでチームに貢献したい。特に何ゴールとかは設定していないですけど、出たときにしっかり活躍できるようにやっていきたいと思います」
──今はJリーグを経験せずに18歳で海外に行くことのメリットをどう感じていますか?(F)
「早い段階で海外に行って、海外の市場に出るということが大事だという話をしてくださって。海外の市場に常に自分の名前があるというのが大事なのかなと思います」
──逆に、国内である程度実績を作ってから出ていくメリットも頭の中にはありましたか?(F)
「やっぱりJリーグで出るというのは自分の中でありましたけど、結局は海外に出て行きたいなら、それが早いか遅いかだけだと思ったので、早いほうがいいかなと思いました」
──日本だとルヴァンカップでチャンスがあるかないかというのが現実で、海外だとU-19のリーグもあってそっちでも出られるというのも考えましたか?(A)
「横浜FCでトップチームに上がってすぐJリーグで試合に出るというのは相当な実力がないと使ってもらえない。海外だとU-19の公式戦があって、公式戦に出ることが自分としては大事だなと思っていたので、公式戦に出ながら試合勘を常に保って、U-19で活躍していつでもトップで出られる状況を作りたいと思っていました。そこはメリットだと思います」
──普段のトレーニングも含めて、自分の選択が間違っていなかったと思う瞬間は?(F)
「U-19の試合にも出ましたが、日本では味わえない激しさだったり、観客の皆さんもすごく熱くて、アウェイでやる難しさも日本では感じられないものがあるので、自分も経験できて良かったと思っています」
──今は一人暮らし? 免許は?(A)
「アパートに一人で住んでいます。免許は持ってないです。取ろうと思ってたんですけど、この話が来たので取れずに(移籍した)。ただスタジアムや練習場も近いので、日本人のスタッフに送ってもらったり、チームメイトに送ってもらって英語で話しながらコミュニケーションを取っています」
──ポルトガルでの食事は?(D)
「自分で自炊で作ったり、スタッフの方に誘ってもらって一緒にご飯に行ったりしています。日本では母が作ってくれていたので、自炊は初めてですけど、栄養も自分なりにしっかり考えて作っていて、問題なくやれていると思います」
──炊飯器を買って行って?(D)
「いや、鍋でパスタとか作ってます(笑)。得意なのはカルボナーラで、よく作ります」
──めんつゆとか日本から持って行ったものは?(A)
「いや、何も持って行ってなくて(笑)。醤油と酒はありますけど、みりんとかはこっちにもなかなかないので。自分で上手く日本の味に近づけるようにやっています」
──56歳のカズさんのトレーニングを見て感じるものは?(A)
「練習前の準備からトレーニングも一番やっています。あの年齢のカズさんがやっていると、18際の自分がやらないという選択肢はないので、すごく良い刺激になります」
──カズさんも10代のころから海外挑戦していましたが、ポルトガルに着いてカズさんとも話を?(C)
「カズさんと二人で話す機会もあって、そういった話もさせていただきました。『ようこそ』と温かく迎え入れてくれて、『最初だからアピールしようと思って全力、全力じゃなくて、そうすると怪我にもつながってくるので、少しずつピッチや天候にも慣れながら上手くやっていけばいいよ』と言っていただきました」
──この先はどういうキャリアを描いていますか?(C)
「ポルトガルリーグ自体が上を目指していく選手ばかりで、みんな一部のビッグチームに入りたいという思いでやっているので、自分もまず一部のベンフィカやポルトといったチームを目指して、自分の目標はチャンピオンズリーグに出ることなので、もっとビッグクラブに行きたいなと思います。5大リーグと呼ばれるリーグでプレーしてみたい。特にこのチームでというのはないですし、その時その時で自分の目標は変わってきますけど、そこを目指してやっていきたいと思います」
──小さいころから目標としていた選手は?(E)
「特にいないですが、周りからは中島翔哉選手に似ていると言われます。中島翔哉選手もポルトガルでやっていたので、潜っていくところだったりは参考にしたいと思います。めちゃめちゃ意識しているわけじゃないですけど、参考になる部分も多いので、プレーを見て学べるところは学んで、吸収できるところは吸収したいと思います」

▲ドリブルでかき回してラストパスやシュートで得点に絡む。ユースでは11番を背負い、攻撃をけん引していた
(写真/芥川和久)