薄氷の賭けでつかんだ勝利……J1第11節・新潟戦(H) マッチレビュー
▼2023明治安田生命J1リーグ 第11節
5月3日(水) 19:03キックオフ/ニッパツ三ツ沢球技場(10,134人)
【得点】
53′ 横浜FC/ユーリ・ララ
ようやく暗いトンネルを抜けた。
1-0で迎えた後半アディショナルタイム、新潟にロングキックを頭でつながれ、最終ラインの裏に落ちたボールに三戸舜介が走り込んできた。絶体絶命。しかしハーフボレーで放たれたシュートをスベンド・ブローダーセンが超人的な反応で指先を伸ばし、CKに逃れた。駆け寄った三田啓貴と胸をぶつけ、ブロが雄叫びを上げる。そのCKの流れから、ブロと入れ違いにゴール前に折り返されたボールを、吉野がダイビングヘッドで弾き出す。倒れ込んだ吉野の肩を揺さぶりながらブロが「スバラシイ! スバラシイ!!」と絶叫する。選手たちは一つになっていた。
終了の笛が鳴った瞬間、林幸多郎は大の字になってその場に倒れ込んだ。試合前、「僕がプロになってからまだ一度も勝ったことがない。今までのサッカー人生の中で一番勝ちたいと思っている」と話したルーキーはこの日、ピッチ上の誰よりも長い距離を走り、出しきった。整列が解け、サポーターの歌う歓喜の「ビューティフルネーム」が響く中、四方田監督を先頭にスタッフと選手が入り乱れて喜びを分かち合い、ブロはスタンドに向かって何度もガッツポーズをくり出した。選手、スタッフ、サポーターが一体となってつかんだ初勝利だった。
【選手交代】(横浜FCのみ)
65′ 近藤→山根、山下→坂本
70′ ユーリ・ララ→三田、慶治朗→潮音
90′+6 航基→サウロ
▼「何か変化を起こさないといけない」
試合前のメンバー発表、フィールドプレーヤーを全員ターンオーバーしてきた新潟のスタメンにも驚いたが、さらに驚いたのはキックオフ後、横浜FCは岩武克弥が右CBに入り、3バックの陣形をとったことだった。
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