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斉藤光毅『幹になる!』……連載コラム第2回・前編

ハマプレ読者の皆さん、こんにちは。斉藤光毅の代理人およびマネジメントを務める<グロボル・フットビズ・コンサルティング>現地スタッフの中居です。日々進化していく斉藤光毅の“いま”をお伝えしていくこのコラム、第2回は昨年末の怪我からリーグ戦に復帰した光毅の奮闘と、U-21日本代表の10番を背負ってプレーしたドバイカップU-23での活躍を、前後編の2回に分けてお伝えします。まずは前編、リーグ戦からスタートです。

 

▼久々のスタメン復帰で3試合ぶりの勝利に貢献

2/28に行われた第22節/ロイヤル・エクセル・ムスクロン戦でベンチ入りし、後半開始からピッチに復帰した光毅は、その翌週の3/6に行われた第23/リールセ・ケンペンゾーネン戦で先発出場を果たしました。久しぶりのスタメンでしたが、彼が得意とする左ウイングでの出場だったので、ボールを受ければ何か起きそうな雰囲気は出ていました。

ロンメルSKのフォーメーションはダブルボランチの場合は[4-2-3-1]、1ボランチの場合は[4-1-4-1]と表記されることが多いと思いますが、光毅のポジションはサイドハーフというよりもウイングです。ただ、こちらのサッカーはFWもかなりディフェンスをしなくてはいけないので、下がって守備する場面も結構あります。

ロンメルSKの状況は、開幕からしばらくは光毅の3ゴールを挙げる活躍もあって好調でしたが、10/25の第9節から2/7の第19節まで勝ちなしの47敗と低迷。その間に二度の監督交代があり、2/10に現監督のパトリック・グレヴェラースが就任して2/14に初勝利を挙げ、その後2引き分けと負けなしできていました。

そのリールセ・ケンペンゾーネンとの試合は2−0で勝利。73分に交代した光毅は得点にこそ絡みませんでしたが、前半30分には左サイドから自分の得意な形に持ち込みシュートを打つなど、積極的な姿勢を見せていました。光毅個人の調子としてはまだまだだったものの、チームとしては残留へ大きな一歩となる試合に貢献したと思います。

 

▼復帰から4試合目、5カ月ぶりのゴール!

3/13に行われた第24節/RWDモレンベーク戦にも左ウイングで76分まで出場。相手チームは2位の強豪でしたが、ロンメルSKも調子が上がってきたところ。実際、メンバー的にもロンメルは下位にいるべきチームではありません。インテンシティの高い攻防がくり広げられ、見ていて非常に面白い試合でした。光毅もかなりプレッシャーの早い中でのプレーを強いられ、なかなかボールをフリーで受けられる状態ではなかったですが、それでも35分に左サイドで前を向いてボールを受け、得意のカットインシュート。惜しくも右に外れてしまいましたが、ゴールに迫る見せ場を作りました。結果は0-0でしたが、好調を維持する2位のチームから勝点1を取ったということで、チームとしても悪くない結果でした。

 

そして3/20の第25/バースラント・ベーフェレン戦でも先発しましたが、この日は右ウイングでの出場でした。右ウイングの選手が体調を崩してしまい、そこに一番当てはまるのが光毅だったようです。

本人は「2トップでプレーするのが一番好き」だと言っていますが、ロンメルのフォーメーションでは1トップに起点になれる選手を置くので、与えられるのはどうしてもサイドのポジション。左からカットインシュートという自分の形があるだけに、「やっぱり左のほうがやりやすい」そう。「本当はFWをやりたいんだけど」と言いつつ、「監督が決めることだから、自分はそこで全力を出すだけ」と取り組んでいます。

今まで左ウイングでプレーして、良い流れでチャンスを作る試合が続いていましたが、今回は右ウイングでのプレーということもあり、僕の目にもうまくいってないなと映りました。試合も相手に先制を許す苦しい展開。しかし後半始まってすぐ、左から入ったクロスに対して、光毅が右サイドから走り込んでダイビングヘッド。本人は「アシストが完璧だった。ボールが逆サイドに出て、全速力で前に入って行ったら、完璧なボールが来たので合わせるだけだった」と謙遜していましたが、値千金の同点ゴールでした。

 

前回のゴールが10/17の第8節、3-0で勝利したロイヤル・エクセル・ムクスロン戦なので、約5カ月ぶりのゴールでした。これまでチャンスが多かった試合もありましたが、「決め切るところを決めきれなかった」と、自分の実力不足を何とかしようと、毎日コツコツ努力してきた成果だと思えました。

試合後の光毅は一言、「ホッとした」と言って笑っていました。今まで決めきれずに悔しい思いをしてきたけど、やっと決められて、「肩の荷が降りて本当にホッとしました」と、本当に嬉しそうでした。

ゴールを決めて喜びとともにセレブレーションを行う光毅

 

(後編に続く)

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