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斉藤光毅『幹になる!』……連載コラム第1回

▼ロンメルでの暮らし

光毅の現地での暮らしぶりについても少しお伝えしておきましょう。ロンメルはベルギーのリンブルフ州にある人口3,4万人の小さな町で、みんなオランダ語を話します。オランダとの国境に面したとても小さな町ですが、クラブにはアカデミーも含めて10面のサッカーグラウンドがあり、その周りには自然保護区がありたくさんの自然に囲まれていて、サッカーに集中するには最適な環境と言えます。本当に自然がいっぱいというか、緑ばっかり、森ばっかりです(笑)。あと“サハラロンメル”と呼ばれる小さい砂漠みたいなものがあって、ちょっとした湖みたいなのもあります。

光毅は自然が大好きなので、休みの日にはそういうところに出かけてリフレッシュしているみたいです。去年の夏に光毅のお兄さんが来ていたときは、ブリュッセルに観光に連れて行ったりしていました。光毅がベルギーで暮らしていて驚いたのは、「山とか坂がないこと!」だそうです。実際ちょっと高いところに登っただけでかなり遠くまで見渡せますから、「横浜だとこんな景色、ランドマークタワーに登らないと見れないよ」って(笑)。

光毅の暮らしている家からは練習場までは車で5分くらいで、不便ない暮らしをしています。一人暮らしなので、近くのスーパーで買い物したり、また行きつけのレストランでは良くしてくれる店員さんやファンとも軽いコミュニケーションを取ったりしながら、ボリューム満点の美味しいベルギー料理を食べたりしています。普段は自炊していますが料理も少しずつ上達していて、今は栄養士さんからおかずの提供などサポートを受けながらしっかり食事を摂っています。

ロンメルのメインストリート。こじんまりした街なんです

 

一人で異国の地に暮らして、日本が恋しそうだなと思うことはあります。ご飯もそうですし、家族や友達にも会いたいというのはやっぱり常にあるみたいです。でも何よりもサッカーが大好きなので、今回怪我でサッカーが出来ない時間を過ごす方が辛そうでしたね。そんな姿を近くで見ていたので、先日の復帰戦で「サッカーを楽しめた!」と本人も言っていましたが、本当に楽しそうにプレーしていた姿を見て僕も嬉しかったです。

最後はこのコラムのタイトルの話で締めましょう。タイトルは光毅自身が付けました。『幹になる』。これはベルギーに渡る前に、カズさんから光毅に送られた言葉です。「チームが一つの樹だとしたら、枝葉ではなくて、芯になる存在の『幹』にならなければいけないよ」と。それを「忘れずに意識していきたい」と、光毅がすごく大事にしている言葉で、今回タイトルに選んだということです。

光毅がロンメルSKで、その先のもっと大きなクラブで、いや将来は日本サッカー界の幹として、太く、大きく成長していくのを僕らも楽しみにしていますし、横浜FCを愛する皆さんに光毅の活躍をお伝えできるのをうれしく思っています。これからよろしくお願いします!

サハラロンメルでリフレッシュ。光毅のお気に入りの場所です

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