【Gマガ】ザスパクサツ サポーターズカンファレンス開催 チーム名は変更せず、呼称を「ザスパ群馬」へ。エンブレム、クラブロゴは変更、マスコットも変更(予定)。リブランディングで事業拡大、J1昇格へ。新スタジアム問題にも言及
【Gマガ】ザスパクサツ サポーターズカンファレンス開催 チーム名は変更せず、呼称を「ザスパ群馬」へ
エンブレム、クラブロゴは変更、マスコットも変更(予定)
リブランディングで事業拡大、J1昇格へ。新スタジアム問題にも言及
呼称を【ザスパ群馬】へ エンブレムも刷新へ
J2ザスパクサツを運営するザスパは1月28日、前橋市のベイシア文化ホール(県民会館)でサポーターズカンファレンスを行った。
退任が決まっている石井宏司現社長は当初は出席予定になっていたが、前日までに欠席に変更された。赤堀洋新社長らが出席した。
カンファレンス冒頭で赤堀新社長が昨季を総括。J2残留を果たした結果を報告した上で、今後の中長期的な計画を発表。ミッションを「サッカーを通じて地域の楽しみを創り、誇りを共有」と設定した。将来的に現行予算7億円を20億円に上げてJ1昇格を目指すという。また行政主導で、新スタジアム構想が浮上していることを明らかにした。
来年完成予定の専用練習場と新クラブハウスについて、現状の進捗状況などを説明。当初2024年1月の完成予定だったが、入札の不調等で着工が遅れていることを報告。ことし2月に再入札を実施し3月着工予定とした。来年3、4月に使用可能となる予定という。
そして、事業拡大のためのリブランディングについて語り、ザスパクサツのチーム名変更問題について言及。「ザスパクサツ群馬」のチーム名は変更せず、呼称として「ザスパ群馬」にする可能性が高いことを明言。ホームタウンについては現在「草津町、前橋市を中心とする群馬県全域」を「前橋市を中心とした群馬県全域」とする。
リブランディングの一環として、クラブエンブレムの変更、ロゴデザインの変更、マスコット「湯友」の変更予定をサポーターへ伝えた。
デザインについてはことし6月をめどにデザイン案を公表し、サポーター、県民アンケートなどを参考に決定するという。
赤堀新社長は「昨年クラブ創立20周年を迎えて、次の20年を見据えて、ザスパブランドをアップデートしていきたいという思いがある。来年には専用グラウンドが完成し2030年までにJ1昇格を目指す上で、事業拡大をしなければいけない。オール群馬のブランドを確立したい」と語った。
赤堀新社長コメント要旨
「ザスパブランドをアップデートしていく」
「アイデンティティであるチーム名について【ザスパクサツ群馬】のチーム名は変更しないことに決めています。ホームタウンのいまの表記である【群馬県草津町、前橋市を中心とする群馬県全域】を【前橋市を中心とする群馬県全域】に変えたい。群馬県全体に草津町は含まれるという認識です。
そしてロゴデザインもアップデートしたい。チーム名の【ザスパクサツ群馬】は継続、呼称を【ザスパ群馬】に変えていきます。【ザスパ群馬】は商標登録の申請を昨年させてもらっています。この内容で進めていくことを検討しています。
ロゴデザインについては、草津の関係ではなく、デジタル利用にマッチしたものかを考えたときに、複雑なデザインであるためアップデートしたいと考えています。マスコット湯友も権利関係があって、使いにくいところがあるので、そこも検討していきたいと考えています。皆さんが賛同していただけるならば進めていきたい。デザインの進捗についても皆さんと共有していきたいと考えています」
赤堀新社長 質疑応答
Q ホームタウンから草津町は外れるのか?
「草津町という文字はなくなります。群馬県全域に含まれるということになります」
Q 呼称が「ザスパ群馬」とはどういうことか? チーム名との違いは?
「分かりやすい例ですと、ジェフなどの例があります。チーム名は【ジェフユナイテッド市原・千葉】ですが、呼称は【ジェフ千葉】になっています。場面で使い分けているという事例があります。我々も、場面で使いわけることを想定しています」
Q 目標予算20億円の具体性は?
「根拠のない数字ではありません。これまでの社長のときも20億という数字はありました。何が足りなかったといいますと、これまで実行プランがなかったと思います。これからは実行プランをつくって、実行していきます。スポンサーは予算の半分を占める重要な資金源になります。他のクラブと比較すると数が少なかったので、パートナー数を増やしていきます。魅了的なコンテンツ、スポンサーをしていただくメリットをつくっていきたい。メリットを感じてもらえる仕組みをつくっていきたいと思います。
またそのほかの収益源を考えていきたいと考えています。新クラブハウスは無償の指定管理になりますが、そこは我々のビジネスチャンス。カフェなどに有名な企業さんを呼んで、テナントを展開していただき、テナント料、売り上げに応じたシェアなどで数千万円、数億円生まれる可能性があると考えています。そこも共有させていただきながら進めていきたいと思います」
Q 温泉マークを入れる「ザスパ♨群馬」はどうでしょうか?
「チーム名にJリーグに記号が使えるかなどを確認してみます。良いアイデアだと思いますので検討させてください」
Q 練習着から草津温泉などが消えている。(営業担当から回答)
「今のものは新シーズン用ではありません。開幕に合わせて制作中になっています。開幕までに決まった企業様を掲出していきます。草津町は掲出予定になっています」
Q マスコット変更検討について? どこまで変えるのか?
「これからの検討です。どう変えるかは、まだ考えていません。権利絡みの課題があって、自由に使わせてもらえるように、意見を聞きながら検討していきたい。どのように変えるかは、これからの検討になります。デザインの権利の問題から、湯友風(似たもの)も難しい。そこも、これからの検討になります。より良いマスコットにしていきたいと思います」
Q スタジアム構想が進んでいると聞いていますが?
「具体的に進んでいればいいのですが、まだ具体的に進んではいないと、私どもは認識しています。国体に向けて新しい競技場の計画があったりとか、ある自治体の、ある土地にサッカースタジアムはどうかなど話は実際に上がっていまして、そういった話の一つだと思います。
スタジアム建設の機運を高めていく必要があると思います。我々も具体的なお話をしていきたいですし、夢実現へ向けて進んでいきたいと思います。具体的な場所なども県から上がってきているのは事実なので、進んだタイミングで公表して、皆さんと一緒につくっていければと思います」
Q ホームタウンを変えるのあればチーム名に「クサツ」の名前を残す必要があるのか。J1昇格になったときも「ザスパクサツ群馬」のチーム名のままなのか?
「ご指摘いただいた点は、我々も考えていることですし、大きな課題だと思っています。クサツを取った場合と残した場合のメリット、デメリット、賛成、反対があると思っています。センシティブな問題だと思っていますし、いまは我々がリスペクトする名前【ザスパクサツ群馬】を残すという提案をさせてもらっています。そこはハイブリッドで進めていくしか道がないと、いまの段階では思っています。
ジェフさんの事例などを確認してJリーグや皆さんと相談していきたいと考えています。関係者、ファンの皆さんが出来るだけ納得していただける形で進めていくべきだと思っています」
Q リブランディング後にゴール裏応援で「クサツ」の応援が続くのはどうなのか?ミスマッチが生じるのではないか?
「いろんな意見があると思っています。それぞれの方が大事にしているもの、リスペクトしているものを、取り上げる、排除する、制限するのは、あってはならないことだと思っています。その権利は奪えないと思っていますし、そのほかの意見があるのも理解しています。今回はハイブリッドで、どちらも尊重していく折衷案を提案させていただきました」
(2023.01.28)