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無料公開【戦記】チャレンジャーズ 関東社会人サッカー大会2回戦敗退 4度目の挑戦もかなわず・・・「絶望」の中にみえた「未来」

特別寄稿【戦記】チャレンジャーズ 関東社会人サッカー大会 4度目の挑戦もかなわず・・・「絶望」の中にみえた「未来」

 

関東社会人サッカー大会へ挑んだチャレンジャーズ 

 

 

 

 

52回関東社会人サッカー大会2回戦(11月4日)

4度目の挑戦も、またも厚い壁に屈す

 

【結果】

 

ザスパ草津チャレンジャーズ 0-1  Criacao Shinjuku

 

 

【得点】

17分:上村(Criacao

 

【先発】

==============

======操=======

増尾==========坂本

===渡辺====吹田===

======大澤======

若本==岡部==西野==仙葉

==============

======小林======

 

【控え】

後藤 聡志

木村 直樹

田沼 和樹

正木 語

志村 駿太

 

 

関東リーグ2部昇格の挑戦権をかけた「関東社会人サッカー大会」。群馬県リーグを制したチャレンジャーズは、過去3年、この壁を越えられずに昇格を逃している。4度目の挑戦となったが、1回戦こそ勝利したものの、2回戦で痛恨の敗退。再び、過酷な現実を突きつけられてしまった。

 

 

 

1回戦勝利も代償が大きく・・・

 

 

前日の1回戦(vsアルマレッザ入間)は、前半35分に操のゴールで先制したものの、後半開始直後の48分に追いつかれてしまった。なんとか勝ち越しを狙うチャレンジャーズは、大会前の練習中で負傷を負った志村駿太を投入し、相手ゴールに次々と迫っていく。

 

 

だが決定打を浴びせられず、そのままタイムアップ。勝負の行方はPK戦にもつれ込んだ。ここでGKの小林が1本目を見事にストップし、結果的にPK戦を3-2で振り切って2回戦進出を決めたが、勝利の代償は決して少なくなかった。

 

 

攻撃面で大きな期待を背負っていた志村は、90分間使える状態ではなく、さらにディフェンスラインを支えていた田沼が試合中の接触で足首を負傷し、2回戦のスタメン起用は難しい状態になってしまっていた。

 

ただでさえ、陸守がケガのためベンチ外になっており、2回戦で実質的に使える交代カードは正木だけの状況であり、志村、田沼には「極力無理はさせたくない」というのが木村監督の内心でもあった。

 

 

2回戦の相手は、経験豊富なクリアソン

 

そんな状況の中で迎えた2回戦は、東京都リーグ2位のCriacao(クリアソン)Shinjukuとの対戦となった。

 

1回戦で千葉県代表の千葉教員SC4-1と圧倒して勝ち上がってきたクリアソンだが、メンバーの大半が早大、慶大、筑波大など名だたる大学サッカー部出身者がズラリと並び、さらに磐田、水戸、鳥取でプロを経験した岡本達也がチームをまとめる存在として君臨しており、選手個々の経歴や経験値はチャレンジャーズの選手よりも数段上だった。

 

チャレンジャーズはそもそもの選手層が薄いうえに、さらにケガ人も重なったことに対し、クリアソンは万全。だからこそ、かなり厳しい戦いになるだろう…と戦前は予想されたが、チャレンジャーズはいい意味で予想を覆す素晴らしい立ち上がりを見せていくこととなる。

 

 

キックオフ直後から相手陣内に一気に攻め込み、序盤から相手をゴール前に釘づけにしていく中で、前半5分過ぎに思わぬビッグチャンスが訪れる。相手DFのバックパスがミスパスとなり、最前線の操の足元に転がり込み、先制点を奪う絶好のチャンスが巡ってきたが、ここはクリアソンGKの素早い出足もあり、決めきれなかった。

 

 

その後も中盤の吹田、渡辺、大澤がチャンスに絡みゲームを優位に進めていく。しかし前半17分、カウンターからピンチを招くと先制を許してしまう。

 

 

しかし、ここまでの時間は優位にゲームを進めていることもあり、チャレンジャーズも慌てず「まずは同点」だけを考え、ボールをしっかり回して自分たちのペースで試合を進めていくのだが、先制点を奪ってからのクリアソンは本当に落ち着いていた。

 

残り10分、死力の総攻撃

 

 

後半に入ってからは、よりゲームの流れはチャレンジャーズのものとなり、吹田のドリブル突破から何度もチャンスを掴みかけるものの、しっかり数的優位を作って挟み込むディフェンスの前に、なかなか決定機まで結び付けられない。

 

 

そんな状況に木村監督はたまらず負傷を抱えたままの田沼と志村投入の準備を進める。そして57分に田沼、さらに残り10分を前にして、ついに志村をピッチに送り込む。ラストの10分間は、攻め続けるチャレンジャーズ、1点を必死に守るクリアソン。

 

ともに死力を尽くす激しい展開となったが、チャレンジャーズは最後まで固く閉じられたクリアソンゴールをこじ開けられず、関東社会人大会4回目の出場で、初めて2回戦敗退で終わってしまった。

 

この結果、来シーズンも群馬県リーグで戦うこととなってしまったチャレンジャーズであるが、過去3大会の敗戦とは内容が大きく違っていた。

 

確かに悔しさや涙はあった。だが「絶望」よりも「未来」、そして「チームがどうあるべきか?」を選手自身がその場で感じ取れたことは大きな成長でもある。

 

チャレンジャーズは、来シーズンへの逆襲を心に刻んで群馬への帰路につくこととなった。

 

(2018.11.05)

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